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Ryukyu Herbe

月桃とは

月桃 ゲットウ

(ショウガ科ハナミョウガ属) 

学名:Alpinia zerumbet
別名:アルピニア

花言葉:爽やかな愛

月桃茎.png

「月桃(ゲットウ)」とは、沖縄県を含む亜熱帯地方に群生する、ショウガ科ハミョウガノ属の植物(草本)です。
束生直立した茎は高さ2~3mとなり、葉は紙質で2列に互生し、楕円状披針形で先端は、長く鋭光し、土面光沢が強く、緑毛があり、下は長い葉鞘となってくきを囲んでいます。花序は下垂し、長さ30cm内外、花軸に褐色毛があり、支軸は良さ2~2.5cm内外、花は、唇形で大きく帯黄白色、紅色の条線があって美しい。果実は、球卵形で、長さ2cmぐらい。初夏に白い花が咲き、秋になるとその花が、赤い実になります。濃緑色の葉には、独特の芳香があります。

沖縄で古来から愛される ハーブ月桃

月桃は、古来より漢方薬として利用され、健胃整腸、食欲増進、毒虫刺され、咳止め等の効果が伝承されています。

沖縄では、伝統行事として旧暦の12月8日に、黒糖や紫芋、また麦や芋を餅粉に混ぜて練り上げ、月桃の葉で包み蒸して、健康に育ち大人になっても力(ちから)ムーチー(もち)になるように健康祈願としてその餅を歳の数だけ食べる習慣があります。月桃の葉で包んだ餅は軒下に約1ヶ月以上吊るしておいてもカビが生えないとも言われています。
蒸した際出る煮汁を屋敷の周りに撒き、鬼が屋敷内に入らないように魔よけとしたり利用されています。
又、月桃の葉から製造した月桃茶は、アミノ酸成分を多分に含み、体脂肪を分解する作用があるといわれています。

月桃精油に含まれる主な成分

・1,8シネオール・テルピネン-4-オール・β-シメン・p-シメン・カンフェン

・α-ピネン・β-ピネン・β-テルピネン・γ-テルピネン・α-フェランドレン

・α-フェランドレン・δ-3-カレン・α-カリオフィレン・β-カリオフィレン

・α-テルピネオール・リナロール・フェランドラール・ボルネオール

・カンファー・カルバクロール他

「月桃(ゲットウ)」は葉・茎・花・実と余すところなく利用できる貴重な植物です。中でも近年脚光を浴びているのが美容アイテムとしての月桃の存在です。なぜなら、月桃の葉の製油成分は強力な抗菌作用を持ち、肌を引き締め、新陳代謝を高めて、肌を活性化させ、シミ・シワを改善することがわかってきたからです。
細胞中のコラーゲン合成を促す作用があることも明らかになりました。
さらに、月桃成分には老化や生活習慣病の原因である「活性酸素」を除去するポリフェノールも非常に多く含まれていることもわかりました。

また月桃の香りは、女性ホルモンを整え生理痛や更年期障害などの症状緩和にも期待できます。
まさにアンチエイジング、美容を求める女性にピッタリの商品です。

月桃の効能効果  (月桃精油を含む)

抗酸化作用/抗炎症作用/抗菌作用/収れん作用/鎮静作用/鎮痙作用/保湿作用/殺真菌作用/殺菌消毒作用/抗菌・抗ウイルス作用/免疫向上作用/防虫作用/血圧降下作用/抗アレルギー作用/肩こり・筋肉痛の緩和/月経痛の緩和/デオトラント作用etc

月桃の言い伝え

月桃の茎は昔、サトウキビの結束剤として使われていました。現在でも月桃紙の原料としても使われています。沖縄では、昔から月桃についての言い伝えが数多くあります。

●ムーチー(餅)は軒に吊るして、2~3週間放置しても月桃の葉に包まれているのでカビが発生しない。

●サトウキビ畑に入る時、月桃の葉を揉んで体にこすり付けると虫に刺されない。

 

●昔から衣類タンスに防虫用として、月桃の葉を入れていた。

 

●生命力が強く、根の張りと茎の繊維が強いので、台風の時でも被害を受けない。防風林の下草にすると、防風効果が高まる。

 

●実の付かないパパイヤの周囲に月桃を植えたら翌年実が付いた。

 

このように月桃は無駄なく有効活用できる植物で沖縄県民の馴染み深い植物ですが、特に注目すべきは月桃の葉とそのエキスです。枯らした月桃の葉を衣装タンスの引き出しに入れてカビ予防、衣類害虫予防に使用されていたこともあります。
 

このような抗菌効果や防虫効果は月桃の葉の精油成分により発揮します。一般的にハーブ植物の精油成分に防虫効果、抗菌効果が認められることがあります。

その中に於いて月桃の精油成分は150種類以上の単体成分の混合物であることが特徴で、それぞれ単体では微弱な抗菌効果を示しますが、混合することにより相乗作用で優れた抗菌作用、防虫作用を示します。しかも人体へは悪影響がありません。

「ムーチー」の事例でも確認できるように、沖縄県民は子供のころ月桃の葉で包んで蒸した菓子を食べて育ちましたが、病気になるどころか、世界的にも長寿の地域として有名です。

鬼餅(ウニムーチー)の由来

 

沖縄本島の民話で『人を喰う鬼になってしまった兄を退治するためにを妹が釘(または石)を入れた餅を月桃葉で包んで兄を訪ねました。
妹はその釘入り餅を兄に渡し、自分は何も入ってない方を美味しそうに食べました。
妹を信用し、釘入りの餅を口にした兄はもがき苦しみ、崖から落ちて死んでしまいました。

平和を取り戻した村人たちは新たな気持ちで再生した。』という話がある。

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